インスタントエクスペリエンス広告!メリット・デメリットと成功のヒント
2024.7.2しかし、これらの広告を成功させるためには、そのメリットとデメリットを深く理解し、効果的な広告戦略を構築、そして適切な運用が求められます。本記事では、インスタントエクスペリエンス広告の最適な活用方法について解説します。
目次
インスタントエクスペリエンス広告とは?
インスタントエクスペリエンス広告は、FacebookとInstagramのプラットフォームで展開される特別な広告形式で、ユーザーに対してブランドや製品サービスを視覚的にPRできます。通常であれば、広告バナーをクリックするとユーザーはLPに移動します。
しかし、インスタントエクスペリエンス広告であれば、広告バナーをクリックしたユーザーに対して、Facebookアプリ内でフルスクリーンのLPを即座に表示できます。この特性はユーザーに強いインパクトを与え、導入も手軽なため、スマートフォンユーザーを対象に広告配信を行いたい場合には有効な手段でしょう。
以前は「キャンバス広告」とも呼ばれて注目を浴びていました。
FacebookとInstagramでのインスタントエクスペリエンス広告のメリット
インスタントエクスペリエンス広告は、さまざまなメリットにより、マーケティング戦略において重要な役割を果たしています。その主なメリットとして、ユーザーとのエンゲージメントの強化、ブランド認知度の向上、そしてコンバージョン率の増加が挙げられるでしょう。
それでは、メリットについて見ていきます。
FacebookとInstagramで簡単に導入可能
インスタントエクスペリエンス広告は、FacebookとInstagramの両プラットフォームで簡単に導入できます。一からランディングページを作成する必要がないため、その手軽さが大きな魅力の一つです。
時間をかけずにオリジナル要素を盛り込んだ遷移先を提供
インスタントエクスペリエンス広告は、読み込み速度の速さから、ユーザーの離脱率を抑えつつ、コンバージョンを獲得する可能性を高められます。Googleが公表しているデータによれば、読み込みにかかる秒数ごとの離脱率は以下の通りです。
- 1~3秒で閲覧者の32%が離脱
- 1~5秒で閲覧者の90%が離脱
- 1~6秒で閲覧者の106%が離脱
これらのデータから分かるように、離脱率を考慮した広告配信が、コンバージョン獲得には不可欠だと理解できます。
豊富なテンプレートから選択可能
Facebookのインスタントエクスペリエンス広告では、事前に用意されたテンプレートを利用できます。これによって、利用者は自分好みのテンプレートを選択し、高品質な広告を短時間で作成が可能でしょう。
FacebookとInstagramでのインスタントエクスペリエンス広告のデメリット
インスタントエクスペリエンス広告は、そのさまざまなメリットによって、マーケティング戦略で重要な役割を果たすことがわかりました。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、広告の設計、運用、分析に関する深い理解が必要でしょう。
それでは、デメリットについて細かく見ていきましょう。
広告の作成と運用に専門的な知識が必要
インスタントエクスペリエンス広告は数多くのメリットを持つ一方で、いくつかの課題も存在します。その中でも、広告の作成と運用には専門的な知識が必要であることが挙げられます。
適切なターゲティングと最適化が必要
広告の効果を最大化するためには、適切なターゲティングと最適化が必要という課題があります。これは、広告を見るべきユーザー層を特定し、広告費を削減するためのターゲティングと、広告のパフォーマンスを向上させるための最適化が必要であるためです。
PCに対応していない
インスタントエクスペリエンス広告はPCに対応していません。モバイルデバイスのみが配信可能となっているため注意が必要でしょう。
つまりECサイトなど一般ユーザー向けの商材の影響は少ないことが予想できますが、デスクトップからの流入は期待できません。
インスタントエクスペリエンス広告の作成方法
インスタントエクスペリエンス広告の作成は、効果的なデザインとコンテンツの選択が重要です。また、特定のプラットフォーム(例えばInstagram)での配信方法について理解が必要です。
テンプレートの活用
Facebook上では、テンプレートの種類に応じて、さまざまな機能とリンクが可能です。例えば、カタログと連携して広告から販売ページに移動したり、フォームの入力画面に移動ができます。
また、複数のインスタントエクスペリエンス同士をリンクさせることも可能ですが、この機能はFacebook限定で、Instagramへの出稿時には利用できません。
テンプレートの利用による作成の簡易化
インスタントエクスペリエンス広告は、テンプレートを使用すれば簡単に作成できます。初心者でも目を引くデザインの広告をすぐに作成でき、通常の広告作成手順と比べて作業時間を大幅に短縮できます。
5種類のテンプレートが用意されており、広告配信の目的によって使い分けられるでしょう。
カスタムインスタントエクスペリエンスの利用
自分でレイアウトを変更できる「カスタムインスタントエクスペリエンス」も利用可能です。これを使用すれば、テンプレートとは異なる独自の配置の広告を作成できます。
カスタムインスタントエクスペリエンスでは、写真・動画、テキストブロックなどの配置を自由に調整ができます。
インスタントエクスペリエンス広告のテンプレート
インスタントエクスペリエンス広告のテンプレートは、広告の効果を最大化するための重要な要素です。それぞれのテンプレートは特定の目的に合わせて設計されており、適切に活用すれば広告のパフォーマンスを向上させられます。
インスタントストーリーテリング
インスタントストーリーテリングは、ブランド、商品、サービスを魅力的に紹介するためのテンプレートです。顧客獲得のテンプレートと比較して、より多くの要素が含まれており、詳細な情報を伝えられます。
これはブランド認知度の向上などの目的に特に適しています。
インスタントストアフロント
インスタントストアフロントは、製品をグリッドレイアウトで紹介するテンプレートです。Facebookのビジネスマネージャ内で作成する「カタログ」を使用して、商品一覧を表示できます。
「カタログ」とは、Facebook上で商品情報を管理するデータのことを指します。画像または動画と、カタログに登録されている商品画像を複数枚、一緒に表示できます。
そのため、複数の商品を一度に訴求するのに適しています。
インスタントライフスタイルカタログ
インスタントライフスタイルカタログは、写真を使用して商品をハイライトし、商品の魅力を伝えるためのテンプレートです。主にストアフロントと同様に、Facebookの「カタログ」を使用します。
また、画像とカタログに登録した商品が表示され、インスタントエクスペリエンス内の画像にはタグも設定でき、カタログ内の商品と紐づけられます。
ユーザーがタグをタップすると、そのタグと紐づいた商品が目立つように表示されるでしょう。
インスタントエクスペリエンス広告の成功事例と獲得成果
インスタントエクスペリエンス広告を活用し、顕著な成果を得た企業の事例を3つご紹介します。
コカ・コーラ
飲料業界のリーダーであるコカ・コーラは、インスタントエクスペリエンス広告を活用して新製品の宣伝を行いました。新製品をアピールする動画広告を配信した結果、約1,600万人という大規模なユーザーリーチを実現しました。
具体的な内容として、ビンがアルミボトルに変化するというインパクトのある動画は、ユーザーの注目を引きつけ、平均閲覧時間は18秒で期待以上の結果を導き出しました。
参考:https://ja-jp.facebook.com/business/news/JA-introducing-canvas
ASUS
電子機器メーカーのASUSは、年末に向けたキャンペーンでインスタントエクスペリエンス広告を活用しました。動画形式で配信した広告は、驚くべきことにクリック率が40%を超え、クリック後の平均再生時間は12秒でした。
さらに、クリックしたユーザーのうち70%がASUSのウェブサイトへ移動し、自社商品・サービスへの興味を引き出すことに成功しました。
参考:https://ja-jp.facebook.com/business/news/JA-introducing-canvas
ロクシタン
化粧品メーカーのロクシタンは、製品の原材料と効果についてのプロモーションでインスタントエクスペリエンス広告を活用しました。複数の画像と動画を組み合わせることで、ユーザーが飽きずに広告を見続ける設計に成功しています。
その結果、リンク広告のみを利用した場合と比べて、広告の記憶率が11%向上しました。
参考:https://ja-jp.facebook.com/business/news/JA-introducing-canvas
インスタントエクスペリエンス広告の運用管理と効果検証
広告の運用と効果測定は、広告戦略を成功させるための重要なステップです。特に、CTAボタンの設定やデータ解析の方法についての理解は不可欠でしょう。
InstagramとFacebookでのインスタントエクスペリエンス広告の比較
InstagramとFacebookでのインスタントエクスペリエンス広告の運用には、それぞれのプラットフォームの特性とユーザー行動の理解が重要です。これにより、各プラットフォームで最大の効果を得るための戦略を立てられます。
インスタントエクスペリエンス広告でのCTAボタンの設定方法と効果
CTA(Call To Action)ボタンは、ユーザーに具体的な行動を促すための重要な要素です。その設定方法と効果について理解し、広告のコンバージョン率を向上させられます。
特に、各スクリーンにCTAボタンの追加をおすすめします。1つしかCTAボタンを設置していない場合、スクロールによって見逃してしまう可能性があるからです。
インスタントエクスペリエンスまで表示しているユーザーは、少なからず興味を持っているため、コンバージョン率をあげていきましょう。
まとめ
インスタントエクスペリエンス広告は、その魅力的なビジュアルと直感的なインターフェースにより、ユーザーとの強力なエンゲージメントを生み出せます。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、広告の設計、運用、分析に関する深い理解が必要です。
本記事では、そのための具体的な手法とヒントを解説しました。これらの知識を活用して、あなたのビジネスにインスタントエクスペリエンス広告を効果的に組み込むことをおすすめします。