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デジタル時代に営業革命を起こすABMの概念とツール

2021.3.8
矢野経済研究所「DMP/MA市場規模推移・予測(2021年3月時点)」によると、デジタルマーケティング市場は2020年に447憶3500万円。2025年には737憶円まで拡大すると予測されています。

この調査結果は、デジタルが普及してきて、従来の営業方法が大きく変わろうとしていることを示唆しているのです。

従来の営業方法では活動量に限度が生じるため、ABMを活用して、営業効率化を図る企業が増えてきています。実際に、ABMを活用すると、どのような効果が得られるのでしょうか?

この記事では、デジタル普及に伴って注目を浴びているマーケティング手法「ABM」について解説します。
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こんな方におすすめです

インサイドセールス導入を検討している方

インサイドセールスでもっと売り上げを伸ばしたい方

インサイドセールスの効果測定をしたい方

ABMとは

デジタル時代でABMツールが注目を浴びていますが、そもそも「ABM」とは何なのでしょうか?まずは「ABM」について分かりやすく解説します。

ABMの概要

ABM(Acoount Based Marketing)とは、「キーアカウントマーケティング」とも呼ばれており、ターゲット(顧客企業)を絞ってアプローチします。

まず、会社規模や予算からの収益想定、売り上げの見込み度などの値で分類してターゲットに優先順位をつけます。さらに顧客企業が抱える課題や要望を分析し、優先順に解決方法の提示をすることで商談数や契約数を上げるという手法です。

実は、以前からマーケティング手法「ABM」は存在していました。しかし、顧客企業にアプローチするための施策の立案には莫大な時間が掛かるため、採用は難しいと言われていたのです。

ABMの必要性

ABMが注目を浴びたキッカケは、MA(マーケティングオートメーション)やCRM(カスタマリレーションシップマネージメント)、SFA(セールスフォースオートメーション)が普及し始め、LTV(顧客生涯価値)を企業活動の指標にすべきと提唱されたからです。

LTV(顧客生涯価値)とは、顧客企業がどの程度の収益を上げてくれるかを示す指標です。取引は1度きりだけではなく継続取引もあるため、フォローすることでLTVの数値は上げられます。

ビジネスでは、競合他社も増えてきているため、見込み顧客の育成や既存顧客のフォローが欠かせなくなってきました。そのため、LTVの指標を参考にしながら、顧客企業との信頼関係を構築する必要性があるのです。

ABMのメリット

ABMをマーケティングに活用すれば、顧客アプローチの優先順位が明確になります。積極的にアプローチするべきリードと、そうではないリードを選別することが可能です。

リソースは有限なので、高いLTVを見込むためにリソースを集中することができて、マーケティング活動を効率化することができます。

ABMツールの基本機能

それぞれの顧客企業に最適なアプローチ方法をするのは、想像以上に大変です。しかし、ABMツールが登場したことで、各工程を効率化・自動化ができるようになりました。

このように、便利なABMツールの役割を細分化すると「CRM」「MA」「SFA」に分類できます。3つの機能を活用することで、顧客企業に見合ったアプローチが簡単に行えるようになるのです。

■ABMツールの機能

CRM
(顧客関係管理システム)
・顧客関係情報の一元管理ができるシステム
・情報共有による属人化の脱却やサービス品質向上に活用される
MA
(マーケティング・オートメーション)
・マーケティング業務の自動化が行えるシステム
・Webサイトの閲覧履歴や購入履歴などログを解析して、顧客企業の需要を見極めて最適なアプローチする場合に活用される
SFA
(営業支援ツール)
・営業効率化を図るためのシステム
・タスク管理やワークフロー機能、分析機能などが搭載されている

ABMに取り組む際の手順

ABMに取り組む必要性について理解して頂けたと思います。実際にどのように取り組めば良いのでしょうか?次に、ABMに取り組む際の手順について解説します。

1.取引先をグルーピング化する

ABMは、取引先をグルーピングすることから始めます。取引履歴や高額取引へのポテンシャルを考慮してランク付けをしていきます。ランキング上位の企業からコンタクトを取りましょう。

また、顧客リストを一覧化して、キーパーソンと接点が取れているかを確認してください。キーパーソンとなる人物(決裁者)と商談を進めると、意思決定までの時間が短くなり成約率が上がります。

2.コンタクトを取得する

ランク付けが完了したら、それぞれの顧客企業に見合ったアプローチ方法で、コンタクト取得を目標に育成を始めます。顧客の育成方法はさまざまです。DM送付、リターゲティング広告配信、電話営業などのチャネルがあります。

適切なチャネルを活用して、顧客企業が望む情報を届けてコンタクト取得を目指します。

3.営業シナリオを考える

顧客企業とコンタクトが取れたら、マーケティング部から営業部に情報を引き継ぎます。

営業部では、商談で契約を獲得するための営業シナリオを考えます。取引企業が抱えている課題や要望を把握しながら、解決策を資料や営業トークに落とし込んでいきましょう。

営業シナリオを考える際にも、ABMツールが役立ちます。ツールに登録された情報を確認すれば、顧客企業が、どのような課題を抱えているのかが一目で分かります。

顧客企業が求める情報を提供できれば、成約が見込みやすくなるでしょう。

4.効果測定して見直す

マーケティングツールを導入する際は、効果測定が欠かせません。実際の結果を見て「アプローチ方法を変更するべきか?」「どのような箇所が失敗だったか?」「どのような箇所が良かったか?」を検証します。

効果測定の結果は、チームメンバーにフィードバックしましょう。チームメンバーで共有することで営業効率が上がります。

ABMに取り組む際の注意点

ABMに取り組む際には気を付けなければならないこともあります。ここでは、ABMに取り組む際の注意点をご紹介します。

新規獲得には不向きである

ABMは、営業活動で得た顧客企業の情報を活用してアプローチするマーケティング手法です。そのため、営業活動の実績をもたない新規顧客の獲得には効果が期待できません。

従って、一度はコンタクトを取った履歴のある見込み顧客の育成方法であることを理解しておきましょう。

チームの連携が必要となる

ABMツールを活用するためには、マーケティング部と営業部の連携が必要となります。マーケティング部がABMツールを活用して顧客企業を育成し、潜在顧客が顕在顧客まで育成できたら営業部に引き継ぎます。

営業部では、顧客企業の課題や要望を見極めて、営業トークに落とし込んで契約を獲得していくのです。ABMツールを導入すれば、必ず商談率や契約率が上がるわけではなく、マーケティング部と営業部にツールについて理解してもらう必要があります。

ABMツール選定は慎重に行う

ABMツールを導入すれば、企業選定や見込み顧客の育成、商談化、効果測定などの一連のマーケティング活動が自動化できます。非常に便利なツールですが、さまざまな種類のツールが登場しています。

実際に、社内で利用するツールとなるため、操作性を重視してツールを選びましょう。各ツールで操作性は大きく異なるため、複数のツールを比較・検討してみてください。

ABMを活用することで得られる効果

ABMの魅力について理解を深めて頂けたと思います。実際に、ABMを活用している企業では、どのような効果が見込めているのでしょうか?

アポイント件数アップの例

1ヵ月以内に3回以上、顧客企業が自社サイトを閲覧していた場合、ABMツールが営業部に通知。顧客企業が潜在層から顕在層に顧客が変わったことを報告します。

自社サイトを頻繁に閲覧する企業は、自社サービスに興味を持っていることは間違いありません。そのため、Webサイト閲覧後に架電することで、話を聞いてもらいやすくなります。

ABMツール導入前は、30件にアプローチして2件しかアポイント取得ができていませんでしたが、4件のアポイントが取得できるようになりました。

売上アップの例

ABM導入前は、顧客リスト精査、メール配信など集客で莫大な工数がかかっていました。また、顧客フォローまで手が回らず、継続受注率が下がってしまっていたのです。

ABMツールを導入して、顧客企業の育成の自動化へ踏切りました。 顧客の分類の基準を明確にしてアプローチすることで、売上が前年度比48%もアップ。また、売上アップだけではなく、集客業務が自動化できて業務負担の軽減にも成功しています。

意思決定スピード力のアップの例

非計画的なアウトバウンドコールで生産性の悪さを感じていました。 ABMツールを導入することで、顧客企業の興味・関心が明確に分かるようになり、優先順位を付けて対応することで営業効率化に成功。

ABMツール導入後は、意思決定のスピードがアップし事業拡大が加速していると効果を実感しています。

まとめ

従来から、マーケティング手法の「ABM」は存在しました。しかし、ターゲットとなる顧客企業を選別して、適切なアプローチをすることは大変な作業だったのです。

デジタル時代にABMツールが登場して自動化できるようになり、顧客企業が求めている情報も緻密に分析できるようになりました。そのため、ABMを活用していけば、営業効率化が見込めるのです。

営業力の向上や取引者数の拡大、売上拡大を狙いたい企業は、ぜひ「ABM」を活用してみてください。

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