マーケティングブログ トップ画像

マーケティングブログ
~インサイドセールスによって働き方改革を推進。
企業の競走優位性を確立するためのクラウドサービス。~

サードパーティークッキー規制と対策|Web広告はどう変わる?

2024.10.16
近年、プライバシー保護の観点からサードパーティークッキーへの規制が強化されています。Webサイトを見ていると、「Cookie(クッキー)」という言葉を目にする機会が増えたと感じる人も多いでしょう。しかし、この記事を読んでいる人の中には中にはサードパーティークッキーという言葉自体をきちんと理解していない人もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では「サードパーティークッキー規制と対策」についてわかりやすく解説します。サードパーティークッキーならびにCookie(クッキー)をきちんと理解して、規制による影響を最低限に抑えましょう。
バナー

こんな方におすすめです

インサイドセールス導入を検討している方

インサイドセールスでもっと売り上げを伸ばしたい方

インサイドセールスの効果測定をしたい方

サードパーティークッキーとは

そもそもクッキーとは、ユーザーがサイトを訪問した際に、ブラウザに保存されるデータファイルです。

クッキーを保存することで、再度訪問した際にログイン情報やサイト設定を維持することができます。

クッキーには発行元が異なる2つの種類があります。

規制や対策について知る前に、それぞれの違いを理解しておきましょう。

定義や仕組み、役割

サードパーティークッキーとは、訪問しているサイトとは異なる第三者のドメインが発行するクッキーです。通常、複数サイトでのトラッキングによって関連性の高い広告を表示する目的で使用され、外部のサービスによって発行されます。

例えば、あなたがサイトAを訪問した後に、サイトBを訪問すると、サイトAの広告が表示されていることがあります。これはサードパーティークッキーを利用したリターゲティング広告の一例です。

まずあなたがサイトAを訪問した際に、広告会社(第三者)がブラウザにサイトAの商品情報などを保存します。その後あなたがサイトBを訪問した際に、保存していたユーザー情報をもとに、サイトBの広告配信スペースにサイトAの広告を配信する、といった仕組みです。

ファーストパーティークッキーとの違い

前述した通り、サードパーティークッキーは訪問しているサイトとは異なる第三者が発行するクッキーです。

対してファーストパーティークッキーは、ユーザーが訪問しているサイトが発行元で、サイト設定やログイン状態維持の目的で使用されます。

サードパーティークッキーはサイト間をまたいで情報を追跡する一方で、ファーストパーティークッキーはサイト内のみでの使用となるため、セキュリティは高いと言えるでしょう。

また、近年はプライバシー保護の観点から、ユーザーの行動を監視しているようにも捉えられるサードパーティークッキーは、規制が強化され始めています。

このように、サードパーティークッキーとファーストパーティークッキーは利用目的や発行元に違いがあり、ブラウザ利用での影響が異なります。

サードパーティークッキーの重要性

サードパーティークッキーは、デジタル広告やマーケティングにおいて以下のような重要な役割を果たしていました。

  • 最適な広告出稿
  • ユーザーのトラッキング
  • 広告の効果測定
  • アトリビューション

サードパーティークッキーはユーザーの行動をサイト間をまたいで追跡できるため、関連性が深くコンバージョン率の高い広告の出稿を可能としていました。

また、インプレッション数やクリック率などの正確なデータも収集できるため、広告の効果測定にも重要な役割を果たします。

このように情報収集だけでなく、ユーザーの顧客体験・満足度の向上につながるサードパーティークッキーですが、近年はプライバシー保護の観点から規制が進んでいます。

便利な機能である反面、リスクも伴うことを理解しておかなくてはなりません。

次の章では、サードパーティークッキーが規制されるようになった背景について詳しく解説します。

サードパーティークッキー規制の背景

サードパーティークッキーが、情報収集やユーザーの顧客体験の向上につながる仕組みである、ということは前述した通りです。しかしながら、サードパーティークッキーは近年、規制の強化が進んでいます。ここでは、サードパーティークッキーが規制されるようになった背景について解説します。

個人情報保護意識の高まり

サードパーティークッキーは、サイト間をまたいでユーザーの行動を追跡するため、データの不透明さに懸念が高まっています。それによりユーザーの個人情報の漏洩や、不正アクセスのリスクが高まることが問題視されるようになりました。

こういったことから、各国でプライバシー保護に関する法律が制定され、サードパーティークッキーに対する規制が進んでいます。

日本でも改正個人情報保護法(2022年)と改正電気通信事業法(2023年)によって、サードパーティークッキーを含む個人関連情報を第三者へ提供する場合の同意の取得などが義務付けられました。

主要ブラウザにおけるサポートの終了

サードパーティークッキーへの対策として、AppleのSafariなどの主要ブラウザなどでのサポートの終了が進んでいます。AppleのSafariは2020年3月のアップデートによって、サードパーティークッキーは全面的にブロックされました。

このように、規制の強化や主要ブラウザでのサポート終了によって、デジタル広告やマーケティングにおいて、重要な役割を果たしてきたサードパーティークッキーの在り方は変化しています。

この流れの中で、サードパーティークッキー規制の影響を最低限に抑えるために、新たな手法でのマーケティングが求められています。

サードパーティークッキー規制による影響

サードパーティークッキー規制による影響

これまでに解説したサードパーティークッキー規制によって、Web広告、特にターゲティング広告への影響が大きくなっています。

ターゲティング広告に生じる主な影響は以下の通りです。

  • 広告の精度低下
  • 効果測定の精度低下
  • 広告収益の減少
  • 競争の激化

これまではサードパーティークッキーによって、サイト間をまたいでのユーザーの行動の追跡が可能でした。しかし、規制によって追跡が制限されるため、広告のターゲティング精度が低下します。さらに、その影響で広告の収益減少にもつながる可能性が高くなります。

こういったことから、企業は広告やマーケティングの手法の見直しや、新たな測定方法の導入が必要となるでしょう。

広告やマーケティングの手法の変化によって、企業間の競争が激化することも予想されます。競合に負けないためにもしっかり対策を確認しておきましょう。

サードパーティークッキー規制への2つの対策

前の項でサードパーティークッキー規制の背景について解説しました。

ユーザーのプライバシー保護のために規制はやむを得ない一方で、これまでサードパーティークッキーを活用してきた人たちにとっては痛手となります。

そこでここでは、サードパーティークッキー規制への2つの対策を解説します。

ファーストパーティークッキー活用

これまでサードパーティークッキーを利用して収集していた情報は、ファーストパーティークッキーを活用して収集しましょう。

前述した通り、ファーストパーティークッキーはユーザーが訪問しているサイトのドメインが発行しているクッキーであるため、規制対象になりません。

ファーストパーティークッキーは、自社サイトに訪問したユーザーの情報だけでなく、他社のファーストパーティーデータも含まれます。他社やデータプロバイダーとの連携によってデータを共有することで、より精度の高い分析が可能となるでしょう。

また、異なるサービスを一括管理できる共通IDを導入することで、サードパーティークッキーなしでもサイト間をまたいだユーザー行動の追跡が可能となります。

ファーストパーティークッキーのデータを有効的に活用するためにも、デジタルマーケティングツールを利用した正確な測定を行いましょう。

コンテキストターゲティング

サードパーティークッキーの代替手法として、コンテキストターゲティングの利用もおすすめです。

コンテキストターゲティングとは、ユーザーが訪問しているサイトのテキストや画像をAIが自動で解析し、そのコンテンツに関連した広告を表示する手法です。

これにより、サードパーティークッキーを使用しなくても、ユーザーの関心や興味に合った広告を表示することができます。

また、高度なAI技術によって、コンテンツにそぐわない広告の表示を回避できるため、企業のイメージを低下させるリスクがない点も注目されている理由の1つです。

広告主が今後取るべき具体的な対策2選

ここでは、これまでサードパーティークッキーを活用して、広告出稿を行ってきた広告主が今後取るべき具体的な対策を2つ紹介します。

ファーストパーティデータの収集・活用

サードパーティークッキーが規制される中で、ファーストパーティーデータは今後重要な役割を果たしていくでしょう。

ファーストパーティーデータには、自社サイトに訪問したユーザーの購入履歴や閲覧履歴・アンケート回答内容などが含まれます。これらのデータはこれまで以上に深く分析していく必要があります。

また、ユーザー情報の収集機会を増やすために、自社サイトへの訪問を増加させるための施策の実施も重要です。

新たな広告手法への対応

サードパーティークッキーによる情報収集の規制によって、サイト間をまたいだユーザー行動の追跡は難しくなります。そこで、企業は前の項で解説したコンテキストターゲティングのような、新たな広告手法への対応が求められます。

また、精度の高いターゲティングを行うためには、高品質なコンテンツの作成も重要です。興味を引くコンテンツを提供することで、自社サイトを訪問するユーザー数が増加し、ファーストパーティーデータの収集につながります。

まとめ

サードパーティークッキーは、訪問先のサイトではない第三者が発行するクッキーです。

情報収集や顧客体験の向上の面でメリットがありますが、サイト間をまたいでユーザーの行動を追跡するため、セキュリティ面でのリスクがあります。

こういったことから、近年はプライバシー保護の観点により、サードパーティークッキーの規制が進んでいます。これまでサードパーティークッキーを利用して、広告出稿や情報収集をしてきた人たちは、規制への対策が必須となるでしょう。

ファーストパーティークッキーの活用や、デジタルマーケティングツールを利用した効果測定を検討していきましょう。

TOPにもどる

お問い合わせ・ご相談はこちら

お問い合わせフォーム

資料請求

〒320-0843 栃木県宇都宮市花園町 17-12 ヒロビル 3F

ISMS・Pマークの画像